毎年美しく咲く桜を守って来ました
旧軽井沢ロータリーに予定されたトイレ建設に反対し、工事のために6本切られる山桜を守りました。
ロンギングハウス前庭のしだれ桜
大賀ホール近くの道路工事のため切られる予定のしだれ桜を移植しました。
旧軽井沢ロータリーに予定されたトイレ建設に反対し、工事のために6本切られる山桜を守りました。
大賀ホール近くの道路工事のため切られる予定のしだれ桜を移植しました。
浅間山麓に広がる標高1,000mの軽井沢。
澄んだ大気と豊かな緑、その美しい環境は、訪れる人々の心をとらえてきました。野鳥のさえずりや梢を渡るリスたち、そよ風に揺れる可憐な野の花.それは私たちにやすらぎを与え、元気づけてくれます。この軽井沢の自然環境を大切にし、美しい風景を次世代へと引き継ぐために、あなたも参加しませんか。
緑ゆたかな高原の自然を愛しまもりましょう。(昭和48年8月『軽井沢町制定軽井沢町民憲章』より)
軽井沢の良質な別荘環境は日本の貴重な財産である。
(平成13年12月11日制定 『マンション軽井沢メソッド宣言』)より)
軽井沢の美しく豊かな自然・景観が、長野県のみならず、日本全国、さらには世界中の人々にとっての貴重な共通の財産であり、将来の世代に引き継がれなければならない社会的共通資本であることを深く認識し、適切に保全・育成する責務を果たしていきます。
(平成17年12月23日制定『軽井沢まちなみ宣言』より)
2010年に軽井沢町が行った町民アンケート調査では、「継承すべき軽井沢らしさは」という質問に「緑豊かな森のイメージ」をあげた人が77.6%にのぼり、項目のトップを占めました。これはまた、軽井沢を訪れる人たちの多くが期待する軽井沢のイメージとも言えます。
しかし、現実はどうでしょうか。「どんどん緑が失われている」「木をすべて切る業者があとを絶たない」と嘆く声や、「リスやムササビ、野鳥たちはいったい、どこへ行ってしまったのだろう」と心配する声も聞かれます。
ムササビは歩くには不向きの身体なので、飛ぶための高い木が連なっていないと生きていくことができません。梢を渡って移動するリスも同様です。軽井沢の森で暮らす動物たちにとって、軽井沢の環境の変化は切実な問題なのです。
「高い木は強風に倒れやすい」「カラマツの葉は屋根を傷める」など、根拠のない噂や人間の都合だけで緑が減っています。現実を見ると、多くの人々の願いから軽井沢が離れて行きつつあることに気づきます。(高いからと言って木が倒れるわけではないし、カラマツの葉は年に一度、屋根の上を払えばいいだけのことです)
新幹線開通以前は、土地全ての樹木を伐採するという開発の仕方はありませんでした。土地はそのまま販売し、購入者が家を建てる場所にある木だけを切りました。これから土地を購入する人は、不自然に木がない場所よりは、木々がある土地を選ぶようにしましょう。一番よくないのは、今まであった木を全て伐採し、新たに苗木を植えるやり方です。全て伐採した土地は軽井沢の景観を損ね、夏は暑く冬は風にさらされて寒く、木々が大きく美しくなるには時間がかかります。
地球温暖化による強大な台風の被害、森林の破壊、農業被害、絶滅する生物たち…など、年を追うごとにその被害は大きくなっています。いずれも身勝手な人間の行動が引き起こした結果にほかなりません。地球温暖化を手っ取り早く救うのは「緑」です。現在、大気中の二酸化炭素を減らすことができるのは植物の光合成しかありません。また、植物には、気温が高くなると葉から水分を蒸散させて自らを冷やす「蒸散作用」があり、ヒートアイランド現象を防ぎます。
A.C.ショーは軽井沢を「屋根のない病院」と呼びました。清澄な空気、木々の香り、小鳥のさえずり…。森林浴や森林セラピーという言葉があるように、林の中で私たちは癒しを感じます。保養地である軽井沢は緑豊かな環境でなければなりません。「緑が地球を救う」―これこそ、軽井沢だからこそできることなのではないでしょうか。
NHK『美の壺』で軽井沢の並木道の美が紹介されました。モミ、カラマツの木々が続く美しい別荘地の風景。これは、軽井沢の『美』であると、メッセージを送っていました。やわらかな木もれ陽の降りそそぐ中を歩く出演者が「これは先人たちが大切につくってきた林です」と語っていたのが印象的でした。
軽井沢独特の美しい風景は、モミ、カラマツによって作りだされたといっても過言ではありません。北欧では木々の連なる風景が軽井沢にとてもよく似ていることに気づきます。軽井沢が広葉樹だけになってしまったら、関東周辺のどこにでもある風景と同じになり、高原の美しさは半減することでしょう。
新幹線開通後の土地の売り方として、敷地の木々を全て伐採して売るというやり方が多く続きました。これによって、軽井沢の別荘地の林が分断され、野鳥やリスが減りました。別荘地の風景が様変わりしたところも目立ちます。
ニホンリスの生態に詳しい専門家は、「大きめの木が無くなると、リスやある種類の鳥は減ります。現在、残っている大きな木は、樹種を問わず、伐らずに生かす方向が望ましい。それは、リスにとっての移動路を確保するためで、大きな木が繋がっている事が理想です」と話しています。 これからは、軽井沢の将来はもちろん、地球環境を考えて、共に自然を大切にしなければいけない時代です。心地よい環境を維持するほうが、長い目で見れば得なことなのです。